連載連載12347飯山市の「かまくらの里」著者 服部 一景さん½量で313kcal 塩分0.9g 調理時間15分※レシピは食べやすいように調整しています本に関するお問い合わせは〈開港舎〉へ。作り方にらは長さ2㎝に切る。ボウルに卵を割りほぐし、薄力粉、材料の水、塩を順に加えて混ぜ、1を加えて混ぜる。フライパンにごま油を中火で熱し、2を流し入れ、両面に焼き目がつくまで6〜7分かけて焼き、器に取り出す。フライパンの汚れをふき取り、Aを入れて中火にかける。1〜2分煮立たせてとろみがついたら火を止める。3を食べやすく切り分け、4をかける。5 「さすが信州第一の仏教の地、古代を眼前に見るような小都会」―冒頭の一節でこう述べている小説『破戒』の舞台・飯山を、島崎藤村は「雪国の小京都」と呼びました。 雁■■木■造りの寺町は雪深い奥信濃ならではの風情あふれる家並みが続きます。寺町を通り抜けて戸狩方面に向かう途中、黒岩山麓に「かまくらの里」があります。1月下旬から約1カ月間の雪中レストラン。地野菜やきのこを使った信州みそ仕立ての「のろし鍋」が楽しめます。2001年に閉鎖した信濃平スキー場に代わる雪を生かした地域おこしです。 「さあ寄ってけらし」。ごっしょう(御師匠)の親父に誘われるまま炬■燵■■に入ると必ず出るのが、お茶と野沢菜材料 (1枚分)にら…80g卵…1個薄力粉…100g水…120㎖塩…ひとつまみごま油…大さじ1 みりん…大さじ1A みそ、砂糖…各大さじ¹⁄2漬け。半世紀以上も昔のことですが、スキー場の山荘でひと冬アルバイトをした時の思い出です。 働くのは麓■■■に暮らす人たち。浄土のあにい(長男)、南田の佐平さん、酒屋のおっかあ…などと屋号で呼び合います。おらほ(わが家)の野沢菜漬けが雪国のおもてなしでした。にらは春一番の畑からの収穫物。いち早く雪が解ける西陽が当たる畑の隅に植えてあります。特有の香りは春を感じる香りです。青い芽が10㎝も伸びると、待ちきれずに鎌でかっ切ってきて作るのは「にらせんべ」。溶いた小麦粉ににらを混ぜ、ほうろくで焼いたおやつです。夏はなすせんべいです。 〈服部さん■ 長野県に本部があるCGCグループのお店ですふるさとの風土と季節に育まれた料理や食材を紹介する『おかずの本』は、自称“おかずの旅人”こと、服■■部■■一■■景■■さんが全都道府県での発行を目指し刊行しています。日本の“ふるさとの味”を次世代に伝え続けていくことはCGCグループの願いです。今月は、2024年に刊行した『ながののおかず』からご紹介します。今月ご紹介するのは長野県のおかず「にらせんべ」です
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