いずれも皮がむきやすく、濃厚な味わいのかんきつで、主な産地は愛媛県です。伊予国にちなんだ名称のいよかんは果肉がやわらかくジューシーで、甘み、酸味のバランスがよく、種が少ない品種です。ポンカンは香り、甘みが強く、酸味がおだやかなのが特徴です。ともにビタミンCを含みます。ヘタが小さく、皮にはり、ツヤのあるもの、色が濃いものを選びましょう。ずっしりと重みのあるものは果汁がたっぷり詰まっています。室温で保存が可能ですが、できるだけ風通しのいい、涼しい場所がおすすめです。暖房で部屋が暖かい場合は、ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。ヘタを下にしておくと、より長持ちします。2■料理/重信初江(表紙、P13、17-18、25)、小田真規子(P3-4)、林亮平(P5-6)、市瀬悦子(P7ー12、14-16、19-20)、牧野直子(P21-22) ■撮影/鈴木泰介(表紙、P7-20、25)、岡本真直(P3-4)、野口健志(P5-6、21-22) ■スタイリング/吉岡彰子(表紙、P13、17-18、25)、深川あさり(P3-4、7ー12、14-16、19-20)、宮沢ゆか(P5-6)、浜田恵子(P21-22) ■イラスト/バーバラ(P2) ■栄養計算/株式会社フードアンドヘルスラボ ■校正/株式会社ぷれす、畠山美音 ■デザイン/Comboin(西野直樹)、佐藤秀紀(P23-24) ■編集/石田純子、久保木薫、荒巻洋子、平山祐子 「立春」は二十四節気のひとつで、冬と春を分ける「節分」の翌日です。「立つ」という言葉には始まりの意味があり、昔は立春が一年の始まりと考えられていました。種まきや田植えの準備の目安となる「八■■十■■■八■■夜■」、台風の襲来する可能性が高い「二■百■■■十■■日■」などは、季節の移り変わりを示す「雑節」と呼ばれる日ですが、それぞれ立春を起点とした88日目、210日目となっています。 禅寺では、立春の日に「立春大吉」と書いた紙札を門に貼る風習があります。文字が左右対称のため、鬼が入ってきたとしても、ふり返った時に札を見て入り口と勘違いして出て行ってしまうことから、厄除けとして行われるようになりました。ポンカンいよかん少しずつ近づく春を待ちわびて 立春の頃はまだ寒い日はありますが、梅のつぼみがほころび、うぐいすが鳴く声が聞こえるなど、春の兆しが見え始めます。立春から数えて15日目あたりが次の二十四節気の「雨■水■■」で、降る雪が雨に変わり、草木が芽生え始める時期をいい、昔から農耕の準備を始める目安とされてきました。春一番が吹くのもこの頃です。三■■寒■■四■温■■を繰り返しながら、少しずつ本格的な春になっていきます。くらしの歳 時 記立春2月4日いよかん・ポンカン
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