重ちょう陽ようの節句ぶどうの中でも「巨峰」や「シャインマスカット」は人気の品種です。「巨峰」は開発された研究所から見える富士山にちなんで名づけられたといわれており、大粒で濃厚な甘さが特徴です。「シャインマスカット」は2006年に品種登録された比較的新しい品種です。甘みが強く、種なしで皮ごと食べられるため人気が高く、生産量も増えています。皮の色が濃く、はりがあるもの、枝が緑色で、切り口がみずみずしいものが新鮮です。表面の白い粉のようなものは「ブルーム」といい、実を守るための天然成分なので、食べても問題ありません。1房ずつ、または1粒ずつ枝から切り離し、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。水気があると傷みやすいので、水で洗うのは食べる直前がおすすめです。■料理/重信初江(表紙、P12、16上、17、25)、小田真規子(P3-4)、林亮平(P5-6)、藤野嘉子(P7-11、13-15、16下、18-19)、牧野直子(P21-22) ■撮影/邑口京一郎(表紙、P12、16上、17、25)、岡本真直(P3-4、21-22)、野口健志(P5-6)、原ヒデトシ(P7-11、13-15、16下、18-19) ■スタイリング/吉岡彰子(表紙、P12、16上、17、25)、阿部まゆこ(P3-4)、宮沢ゆか(P5-6)、深川あさり(P7-11、13-15、16下、18-19)、浜田恵子(P21-22) ■イラスト/バーバラ(P2) ■栄養計算/株式会社フードアンドヘルスラボ ■校正/株式会社ぷれす、畠山美音 ■デザイン/Comboin(西野直樹)、佐藤秀紀(P23-24、裏表紙) 2■編集/石田純子、久保木薫、荒巻洋子、平山祐子 3月3日の上■■■巳■の節句、5月5日の端■■午■の節句などと同じ、五節句のひとつです。古代中国の陰陽説では、奇数は縁起のよい陽の数といわれ、最も大きな陽の数である9が重なる9月9日に盛大にお祝いを行い、それが平安時代に日本に伝わりました。旧暦では菊の花が咲く季節であることから、別名を「菊の節句」といい、当時は邪気を祓■■う菊の花を観賞する宴が催され、菊の花びらを浸した菊酒を飲んだようです。菊は生命力が強いため、長寿を願う意味も込められていました。重陽の節句は実りの季節 重陽の節句は、収穫祭の意味合いもあったようで、栗の旬と重なるため、「栗の節句」とも呼ば■■■巳■の節句れます。栗のおいしさを味わう定番の料理はやはり栗ごはん。季節の味にぜひ、チャレンジしてみてください。 9月はまだ暑い日もありますが、秋分の日を境に少しずつ日が短くなって、本格的な秋がやってきます。巨峰シャインマスカットくらしの歳 時 記9月9日ぶどう
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