ふれ愛交差点 2023年8月号
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食材を油で揚げたり冬瓜は高野豆腐とは1236冬瓜と高野豆腐のオランダ煮45別に、甘みを抑えた煮汁であっさりと煮て、あとで盛り合わせましょう。いかにこの涼やかな緑色をいかしながら、やわらかく煮るかがポイントです。皮側に切り込みを入れ、塩をすり込むのはそのためです。煮汁とともに手早く冷やすのも大切。こうすれば色鮮やかで、しっかり味のしみた煮上がりになります。炒めたりしてから煮る料理を「オランダ煮」といい、江戸時代に長崎に伝わり、全国に広まりました。油を使った下ごしらえが西洋風ということでその名がついたようです。高野豆腐はたっぷりと煮汁を吸うので、煮汁の味付けがおいしさを左右します。調味料は目分量ではなく、きちんと量って味を決めてください。材料(2人分)冬瓜…¹⁄4個(400g)高野豆腐…3枚さやいんげん…5本塩…小さじ2 だし汁…2¹⁄2カップ みりん…大さじ1¹⁄3A 薄口しょうゆ…大さじ¹⁄2 塩…小さじ1米粉、揚げ油…各適量だし汁…3カップ 砂糖…大さじ5強B 薄口しょうゆ…大さじ2²⁄3青ゆずの皮(せん切り)…少々作り方高野豆腐はぬるま湯に5分ほどつけて戻し、水気をしぼって半分に切る。冬瓜は半分に切って種とわたを除き、皮をむく。皮側に斜めに5㎜間隔の浅い切り込みを入れ、塩をすり込む。10分ほどおいて水洗いし、水気をふいてひと口大に切る。鍋に湯を沸かし、冬瓜を弱火で10〜15分、竹串がスッと通るまでゆでる。ゆで上がりの1分ほど前にいんげんを加えてゆで、それぞれ冷水にとり、水気をきる。いんげんは長さを半分に切る。鍋にAと冬瓜を入れて中火にかける。煮立ったら2〜3分煮て火を止め、鍋の底を氷水に当てて手早くあら熱を取る。いんげんを加えてそのまま冷ます。揚げ油を高温に熱し、高野豆腐に米粉をまぶして入れる。時々返しながら表面がカリッとするまで揚げる。別の鍋にだし汁と高野豆腐を入れて中火で煮立て、落としぶたをして3〜4分煮る。Bを加えて再び落としぶたをして5〜6分煮て火を止め、そのまま冷ます。3とともに器に盛り、青ゆずの皮をのせる。ださい。軽すぎず、重すぎず、素材に煮汁をしっかりと含めながら煮るには、昔ながらのこの道具がぴったりです。 色鮮やかに煮上げた旬の冬瓜を合わせれば、夏らしい涼やかな煮ものに仕上がります。〈林さん〉  今回はお盆のおもてなし料理としてもおすすめの一品です。高野豆腐などの乾物は、季節を問わず使えて便利。もっと日常の食卓に取り入れてほしい食材です。高野豆腐はサッと揚げてから煮ることでコクが出て、満足感がアップします。煮る時は落としぶたをして煮ますが、お持ちであれば、木製のものを使ってく

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