ふれ愛交差点 2023年5月号
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1237連載連載安城和泉の伝統製法「半生返し」名物として紹介しています。 江戸の頃から製麺が行われていたという安城市和泉を訪ねたのは6月の中旬でした。午前4時から家族総出で作業が始まります。材料は小麦粉と塩と水だけ。こねた塊を機械と人間が関わりながら細く細く延ばしていきます。仕上がった麺を棒に吊るし、扇風機で風をあてて乾燥させます。 最後の仕上げは半生返し。三河湾から吹いてくる南風に乾燥させた麺を晒します。古くから続く安城和泉の伝統製法。乾麺に湿気を持たせてゆっくりと戻すと、つるつるでコシのある食感が生まれるそうです。著者 服部 一景さん1人分438kcal 塩分3.8g調理時間15分※レシピは食べやすいように調整しています本に関するお問い合わせは〈開港舎〉へ。材料 (2人分)きしめん…200g梅干し(はちみつ味)…3個ごま油…小さじ¹⁄2麺つゆ(ストレート)…200㎖大根おろし(水気をきったもの)愛知県に本部があるCGCグループのお店です…120g青じそ(せん切り)…5〜6枚分作り方梅干しは種を取り、包丁でたたき、ごま油と混ぜる。きしめんは袋の表示通りにゆで、冷水で洗い、水気をきる。器にきしめんを盛り、麺つゆをかけ、大根おろし、青じそ、1をのせる。きしめんは愛知県のソウルフード。「でらうみゃあ名古屋めし」です。街中はもちろん、新幹線ホーム内の店でも行列ができるほどの人気で、“名古屋に行ったらぜひ、一杯”という旅先の名物です。名古屋きしめんは「麺を薄く平たく延ばしたうどんの一種。乾麺は日本農林規格(JAS)で幅4.5㎜以上、厚さ2㎜未満と規定されている」と、なごやめし公式サイトには記されています。 江戸前期の人気仮名草子作家、浅井了■■■意■が著した寛文年間(1661年〜)の旅のガイド書『東海道名所記』には「いも川、うどん・そば切りあり。道中第一の塩梅よき所也」と平らなうどんを三河芋川(刈谷市)の〈服部さん〉 ふるさとの風土と季節に育まれた料理や食材を紹介する『おかずの本』は、自称“おかずの旅人”こと、服■■部■■一■■景■■さんが全都道府県での発行を目指し刊行(現在14冊を発行)しています。日本の“ふるさとの味”を次世代に伝え続けていくことはCGCグループの願いです。今月は、2017年に刊行した『あいちのおかず』からご紹介します。今月ご紹介するのは愛知県のおかず「梅おろしきしめん」です

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