ふれ愛交差点 2023年3月号
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連載連載123420ではなく「おから」。豆乳の搾りかすです。観光協会によると「江戸時代の頃、魚屋でつくりだされた夏季の郷土保存食」と紹介しています。そういえば『豆腐百珍』が出版されたのは天明2(1782)年のこと。100種類の豆腐料理のレシピ集で江戸庶民のベストセラーでした。豆腐ブームの陰で豆腐屋が無料で分けたり捨てたりしたのがおから。城内の魚屋さんの目の付け所は素敵です。旬の小魚を酢締めにして砂糖で味付けしたおからを包んだ夏の保存食は、SDGsの先駆けかもしれません。酢締めの小魚とほんのり甘いおからの相性は抜群。しっとりした舌触り。ぜひ、お試しください。著者 服部 一景さん1個分71.8kcal 塩分1.2g 調理時間15分■※レシピは上記写真左の小鯛から寿司のものです※レシピは食べやすいように調整しています本に関するお問い合わせは〈開港舎〉へ。作り方小鯛は塩を全体に軽くふり、30分ほどおく(時間外)。表面に水分が出てきたらふき取る。バットにAを合わせて1を漬け、半日冷蔵庫におく(時間外)。鍋に水1カップ、Bを入れて中火にかけ、沸騰したらおからを加え、混ぜながら煮る。水分がなくなる直前にしょうがを加え、弱火にして混ぜながら水分をとばす。バットに取り出して冷まし、10等分にして握る。2の小鯛を取り出し、ペーパータオルで水分をふき、3にのせて握る。新発田市は新潟県の北部、下越と呼ばれる穀倉地帯にある城下町です。雪深い飯■■豊■連■■峰■■を源流にする加治川が赤倉・米倉を経て蒲■■原■■平■■野■を潤■■■して日本海に注ぎます。加治川の土手に続く桜並木は穀倉地帯の花■■暦■■■です。花が咲く頃、田おこしや代かきが始まります。そんな季節に出会ったのが「から寿司」でした。13年も前のことですが、小鯛の桜色が今も目に鮮やかに浮かびます。あじやきす、こはだなど酢で締めた小魚でシャリをくるんだ姿は寿司というより和菓子のようでした。シャリは酢飯材料 (10個)小鯛(三枚おろしのもの)…5尾分塩…適量 酢…1カップ強A 塩…小さじ¹⁄2おから…200gしょうが(すりおろし)…20g 砂糖…大さじ4B 塩…小さじ¹⁄2新潟県新発田市にあるCGCグループのお店ですふるさとの風土と季節に育まれた料理や食材を紹介する『おかずの本』は、自称“おかずの旅人”こと、服■■部■■一■■景■■さんが全都道府県での発行を目指し刊行(現在14冊を発行)しています。日本の“ふるさとの味”を次世代に伝え続けていくことはCGCグループの願いです。今月は、2010年に刊行した『しばたのおかず』からご紹介します。今月ご紹介するのはのおかず新潟県新し発ば田た市し「から寿司」です

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