ふれ愛交差点 2022年11月号
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1234566連載連載著者 服部 一景さん気と森の水と高原の寒暖差はそば栽培の適地。南岸の郡山市湖南町、西岸の会津若松市湊町もそばが特産品です。種蒔きして2ヵ月ほどで収穫できるそばは古くからの救荒作物。ビタミンB₁・ルチンが多く含まれる栄養価の高い食物でもあります。秋が深まる11月、会津地方各地で開かれる新そばまつり。そばの香りと味を愉しむ人々が集います。そばを食べるようになったのは江戸元禄以降という。そば粉100%を熱湯でこねたそばがきは酒のアテ。形を整えみそだれで食べるそば団子はおやつの定番。にんじん、たまねぎ、えびとともに煮込んだそば団子汁は腹の芯から温まるごちそうです。本に関するお問い合わせは〈開港舎〉へ。材料 (4人分)そば粉…100g水…³⁄4カップたまねぎ…¹⁄2個にんじん…40gむきえび…12尾だし汁…4カップ酒…大さじ3Aしょうゆ…大さじ1¹⁄3長ねぎ(小口切り)…10㎝分かいわれ菜(根元を切る)…適量福島県に本部のあるCGCグループのお店です作り方たまねぎは薄切りに、にんじんはせん切りにする。鍋にそば粉を入れ、材料の水を加えてかき混ぜる。弱めの中火にかけ、絶えず混ぜながら加熱し、まとまってきたら火からおろしてよく練る。別の鍋にだし汁を入れて中火にかけ、Aを加えてひと煮立ちさせる。手を水でぬらし、2をひと口大に丸めて中央を少しくぼませ、3の鍋に入れる。そば団子が浮き上がってきたら、1、えびを加え、火が通るまで煮る。器に盛り、長ねぎとかいわれ菜をのせる。 会津盆地は米どころ、周囲の山間地はそばどころです。「檜■■枝■岐■■の裁ちそば」「下■■郷■■大■■内■■宿■■■のねぎそば」「アザキ大根で味わう金山の高遠そば」「喜多方山■■都■の水そば」など地域由来の個性的なそばがたくさんあります。コロナ禍、取材の拠点をおいた猪苗代町は、平成10(1998)年に「蕎麦の里」を宣言した県内一のそば生産地です。磐梯山南麓に続く猪苗代湖の別名は天鏡湖。標高514mの湖面に秋空を映しだす水質日本一と評価されたこともある湖です。澄んだ空1人分160kcal 塩分1.4g 調理時間20分※レシピは食べやすいように調整していますふるさとの風土と季節に育まれた料理や食材を紹介する『おかずの本』は、自称“おかずの旅人”こと、服■■部■■一■■景■■さんが全都道府県での発行を目指し刊行(現在14冊を発行)しています。日本の“ふるさとの味”を次世代に伝え続けていくことはCGCグループの願いです。今月は、今年6月に刊行した『ふくしまのおかず(秋冬編)』からご紹介します。今月ご紹介するのは福島県のおかず「そば団子汁」です

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