ふれ愛交差点 2022年8月号
8/29

A1236連載連載著者 服部 一景さんい」と呼ぶこともあるようです。野趣あふれる野菜直売所では、軒下に青い島バナナの房が無造作に吊るされています。畑の小道に生えていたハンダマ(熊本では水前寺菜、石川県では金時草とも呼ばれます)もありました。そして葉付きのパイナップルとドラゴンフルーツに挟まれてしぶりがごろりん……。島料理の取材では、お母さんたちのいち推しは「鶏飯」と、今回ご紹介する「しぶりと鶏肉のみそ煮」でした。昔からよく食べられている郷土の料理、ふと食べたくなる島の味です。シージーシー南九州センター本に関するお問い合わせは〈開港舎〉へ。材料 (4人分)しぶり(冬瓜)…¹⁄2個(1kg)鶏肉(骨付き・ぶつ切り)…500g木綿豆腐…¹⁄2丁鹿児島県に本部のあるCGCグループのお店ですみそ…大さじ4三温糖、みりん…各大さじ2薄口しょうゆ…大さじ1長ねぎ…¹⁄2本作り方しぶりは種とわたを取って皮を薄くむき、ひと口大の角切りにする。豆腐はひと口大に切る。長ねぎは幅8㎜ほどの斜め切りにする。鍋に水6カップを入れて火にかけ沸騰したら、鶏肉を加えて中火で煮る。鶏肉の表面に火が通ったら、しぶりを加え、やや強めの弱火にし(沸騰した状態を保ちながら)12〜13分煮る。鶏肉としぶりに火が通ったら、アクを取り、豆腐、Aを加えて調味する。3分ほど煮たら長ねぎを加えてサッと煮て火を止める。MEMO鶏もも肉、鶏むね肉でもおいしく作れます。奄美大島は鹿児島市と沖縄本島のほぼ中間に位置します。亜熱帯照■■■葉■■樹■■林■■やマングローブの森が茂る豊かな自然環境の中に約6万人が暮らしています。四季を通じて温暖で年間平均気温は20℃超。本土の冬と春にあたる季節がありません。晩秋になったら次はもう晩春です。この気候から島の知恵が生まれます。夏の島料理で欠かせないのが「しぶり」。冬瓜のことを島の人はこう呼びます。沖■■■■■■■■永良部島や沖縄では「しぶ1人分336kcal 塩分2.8g 調理時間25分※レシピは食べやすいように調整していますふるさとの風土と季節に育まれた料理や食材を紹介する『おかずの本』は、自称“おかずの旅人”こと、服■■部■■一■■景■■さんが全都道府県での発行を目指し刊行(現在14冊を発行)しています。日本の“ふるさとの味”を次世代に伝え続けていくことはCGCグループの願いです。今月は『かごしまのおかず』からご紹介します。今月ご紹介するのは鹿児島県のおかず「しぶり(冬瓜)と鶏肉のみそ煮」です

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る